《1》せっかくこうして知り合ったんだしよ、お前がどうして新聞部に入ったのか教えてくれねえか?
《2》そういう噂、……お前は馬鹿にしてるか?
《3》お前、聞いたことあるか、高木ババアの噂を。
(高木ババアの話を聞いていないと、自動的に[高木ババア]へ進む)
《4》俺が勧められる部活は……
<※語り順によるまとめ>
※メインシナリオである[高木ババア]のあらすじは、小説版もしくはVNV(ビジュアルノベルバージョン)「学校であった怖い話」などに収録されている話と同じであるため割愛します
《1》……お前、笑ったか?今、笑ったんじゃねえのか?
《2》高木ババアの話を終えた新堂だが、この話を聞いた人は一週間以内に必ず高木ババアに会うという。
実は助かる方法もあるんだぜ。どうだ?助かる方法を知りたいか?
《3》一週間以内に五人以上の右足を集めれば、高木ババアに会わなくてすむという。
高木ババアなんて……本当にいるのか?
《4》一週間以内に誰でもいいから十人以上に高木ババアの話をすれば、高木ババアに会わなくてすむという。新堂は吉田に高木ババアの話をしたが、吉田はその話を信じて、ちゃんと十人に話しただろうか?
さっき馬鹿げた噂話も信じていると言ったのは演技だったのか?と言われ新堂の話は終わった。吉田はすでにこの世のものではなくなっており、その霊を目撃してしまう。
新堂は自分を驚かそうとして、こんな作り話をしているんだ、と自分を納得させる坂上だった。
坂上は部室にいる語り部6人を見て、こいつらの右足を手に入れよう、と思いついた。
※選択肢以降のテキストは小説版、VNV等と同じであるため割愛します
※選択肢以降のテキストは小説版、VNV等と同じであるため割愛します
新堂の話が終わると、荒井が吉田について少し付け加えさせてくれないかと言ってきた。新堂は吉田に五十万円という多額の借金をしていたのだという。吉田が、返さなければ学校や親にばらすと詰め寄った頃、彼は行方不明になったらしい。偶然とは怖いものだと舐めるような視線を送る荒井を、新堂は不敵な笑みで見返していた。
新堂はかつて流行った「呪いマンシール」の噂話について語りだした。
呪いマンの悪魔シールには、数万枚に一枚の割合で本物の悪魔を呼び出せるものあり、呼び出された悪魔は呼び出した人間の願いを叶えてくれるのだという。
森永という当時一年生の男子生徒が、掃除の時に見つけた呪いマンシールのアルバムを学校に持ち込んだところ、クラスメイトの千葉がそのアルバムを5万円で買い取った。千葉が家でアルバムを開くと、そこには例の悪魔を呼び出せるという噂のシールらしきものを見つけ……。
《1》悪魔を呼び出せるシール。坂上、お前だったらどうするよ?シールをはがしてみるか?
《2》シールを剥がした台紙に書かれていた呪文を唱えると、首なし童子が現れ、望みは何か聞いてきた。
お前だったら、こんな時は何を願う?
アルバムを取り返そうとした森永は千葉と争いになり、その結果、森永は学校を退学になってしまった。後日、千葉はコレクションしていた呪いマンシールを全て捨ててしまった母親を撲殺し、その後森永と相討ちし二人とも死亡する。悪魔を呼び出すシールとは、人の心の中の悪魔を呼び出す……という意味だったのかもしれない。
千葉が未来を教えてくれと頼むと、首なし童子は彼の額に手を当てた。童子は『これが、お前の未来だ』というが、真っ暗で何も見えない。何度頼んでも真っ暗な未来しか見えないので、最後に今の自分を見せてくれと頼んだ千葉だが、そこで見えたのは鬼のような形相をした森永が千葉の頭上に向かって大きな鎌を振り下ろす姿だった。
千葉は森永の死を願い、その願いは叶えられた。しかしその代償として千葉は首を童子に取られることとなった。千葉の首なし死体が転がる部屋の片隅には、千葉の顔に似た呪いマンシールが落ちていたという。
サッカー部の山中学は、先輩に「面白いものを見せてやる」と言われ、つごもり橋の下に住んでいる浮浪者のじいさんに会う。先輩がじいさんを小突くと、まるで赤ん坊のような声で泣き出した。
坂上、お前は先輩達の行動を見て、どう思う?
山中は先輩の行動を抗議をしたが、逆に殴られてしまった。思わず愚痴をこぼすと、じいさんが黒い丸薬のようなものを無理やり山中に飲ませた。以来、山中が口にしたことはすべて現実に起こってしまうようになり、幼馴染である園宮まゆを、ちょっとした口論から死なせてしまう。山中はじじいに抗議しに行き、「死ね」という言葉で殺してしまった。死んだじじいの口の中からは短すぎる舌が見え、じじいも自分と同じであったことを悟った山中は、自分の舌を噛み切った。
山中は先輩に強要され、一緒になってじいさんを痛めつけるようになった。やがて罪悪感も薄れてきた頃、じいさんは初めて抵抗し、もみ合いの末に死んでしまった。その後、死んだはずのじいさんが彼らの前に現れ、先輩と山中はそれぞれ殺されてしまう。以来、夜につごもり橋を通ると赤ん坊の泣き声と若い男らの呻く声が聞こえるという。
鳴神学園の空手部は厳しくて、毎年死人が出るとか行方不明者が出るといわれているらしい。
《1》お前、空手部に入ってみたいと思うか?
《2》何年か前、空手部にいた有馬健二は、一つ上の兄である健一に比べて弱く、先輩たちからも馬鹿にされていたため、強くなりたいと願っていた。
なあ坂上。お前が思う『強さ』って何だと思う?
《3》先輩に命じられ道場の掃除をしていた健二は古びた神棚を見つけ、それを綺麗に掃除した後、強くなれるよう願った。するとその日以来健二はめきめきと強くなり、その変貌ぶりに驚いた兄の健一は、例の神棚が現れるのを待った。そしてある日、それは遂に健一の前に現れた。
坂上。お前は神頼みして、本当に強くなるなんて思うか?
《4》先輩に命じられ道場の掃除をしていた健二は古びた神棚を見つけ、それを綺麗に掃除した後、強くなれるよう願った。するとその日以来健二は痛みや苦しみといったものが感じなくなり、めきめきと強くなっていった。ある日、健二は組手をした兄の頭に蹴りを命中させてしまい、兄は息を引き取ってしまう。だが健二は兄が亡くなっても何も感じなかった。心の痛みすらも感じることができなくなってしまったのだ。
坂上。全ての痛みから解放された弟は、その後も強くなったと思うか?
健一と健二の兄弟は夏の合宿中に事故に遭い、兄の健一は意識不明に、弟の健二は退院後、急に強くなり試合で快進撃を続けた。実は弟の受ける痛みや傷を、入院している兄が代わりに受けていたのだ。しかし、次第に弱っていった兄は遂に死亡し、その苦しみは弟に受けられ、結局二人とも死んでしまった。
健一が神棚に、何でもするから強くなりたい、と願うと、それは聞き入れられ、その日から健一はさらに強くなった。しかし強くなる代償として彼の身体は次第にやせ細り、遂には死んでしまった。願いを叶えるためにはそれ相応の見返りがなくては、という新堂。弟が無事だったのは神棚の掃除をしたせいなのかも、と。
健一はその神棚が弟の力の源のような気がして、神棚をめちゃくちゃに壊してしまった。やがて神棚は消えてしまい、それ以降、弟は途端に弱くなった。だが、弟は弱くなっただけではなく奇行が目立つようになり、何もない壁を指さしては、神棚がある、何かが扉の隙間から見つめている、というようになり、遂には入院を余儀なくされてしまう。ある日健一が弟を見舞いに行くと、弟は恐怖にひきつった表情で死んでいた。生暖かい風が吹いて振り向くと、そこにはあの神棚があった。そして神棚の扉が少しずつ開いていったが、『見たら死ぬ』と思い、健一は両手で自分の目玉をくりぬいてしまった。
痛みを感じなくなった健二は身体を酷使し過ぎて、心臓麻痺で亡くなってしまった。それ以来、空手部の道場には、痛みを感じない故に生きているのか死んでいるのかもわからなくなってしまった健二の霊が出るようになったのだという。
痛みという恐怖がなくなった健二はどんどん強くなっていったが、手加減を知らず、また人を殺してしまい少年院行きに。今では闇社会のスゴ腕ボディーガードとして活躍しているらしい。
野球が好きな栗原幸大は、弱小と言われる鳴神学園の硬式野球部に所属していた。ある日マネージャーの墨田あかりが、なんとか部員を練習させようと、強豪校である安曇ヶ丘高等学校に練習試合を頼む。だが相手の部員たちは試合当日に事故で全員死亡し、栗原たちは幽霊となった部員たちと試合をすることになった。結局栗原たち鳴神学園高校野球部は負けてしまい、安曇ヶ丘野球部員の霊達から、死んでしまった自分達の代わりに、甲子園に連れて行ってくれるように約束させられる。
「坂上、お前がもし硬式野球部の部員だったらどうする?練習するか?」
新堂は「お前なら、きっと呪われずに野球部の実力アップに貢献できるだろうよ」と言った。約束を守らないと何が起こるのだろう……?
練習をサボった奴らは全員事故って怪我をしたらしい。野球部に入って練習をさぼると生身で体験できるぞ、と言われた。
練習をサボると安曇ヶ丘の連中が夢に出てきて「約束〜、約束〜」とうめくらしい。辞めようものなら、夜中に家の周りで素振りをするという。今では毎週、安曇が丘の野球部員の幽霊と真夜中に練習試合をやっているので、きっと今年は甲子園に出場できると信じている、という新堂だった。
《1》なあ坂上。ボクシング部に入る奴らは、なんのために入部すると思う?
《2》どうしよう、新堂さんの機嫌を損ねてしまったようだ。
《3》坂上、お前も男なら強くなりたいと思うか?
《4》新堂が一年の時にいた新谷健也はいじめられっ子だったが、担任の植野裕樹先生の勧めでボクシング部に入り、次第に強くなっていった。ある日の試合帰り、消防車のサイレンがなる中、植野先生が公園の傍を通りかかると、新谷が男を襲っていた。植野が声をかけると新谷は、ゴングが鳴ったから……、といい、植野を指の骨がめちゃくちゃになるまで殴り続け、殺してしまう。新谷はその後屋上から飛び降りて自殺した。
何でこんなことになっちまったんだろうな……。
新堂は完全にヘソを曲げてしまい、話は終わってしまった。
植野は常日頃から『ゴングが鳴ったらお前は強くなる。全力でぶつかれ』と刷り込みのように教えていたので、暗示のようになったのだろう。消防車の鐘でスイッチが入ったのかもしれない、と。
新堂もボクシング部で、新谷とは同期だったのだという。
新堂が一年の時にいた新谷健也はいじめられっ子だったが、担任の植野裕樹先生の勧めでボクシング部に入り、いじめっ子から自分の身を守ることができるようにまでになった。しかし、いじめられなくなったことで植野先生は新谷には構わなくなり、また、いじめっ子もいなくなったことで新谷は一人になってしまった。次第に孤独感が大きくなった新谷は、いじめっ子たちにまたいじめてくれるよう頼んだが、断られ、彼らと植野先生を攻撃した。いじめっ子らと植野先生は一命をとりとめたが、植野先生は学校を去り、新谷は入院することになった。
新堂は、強くなりたいって思い続けた奴だけが強くなれるんだ、と言って悲しそうに目を伏せた。
植野先生は昔すごいいじめられっ子だったらしい。毎日激しいいじめに抵抗するためにボクシングを始めたそうだ。植野は新谷に自分を重ねていたのかもしれない。