《1》ところで、あなたはどうして鳴神学園を選んだのですか?
《2》でしたら、鳴神学園のどこに惹かれたのですか?
《3》坂上君は、どうやって友達を作りたいと考えていますか?
※メインシナリオである[ゲーマーの条件]のあらすじは、小説版もしくはVNV(ビジュアルノベルバージョン)「学校であった怖い話」などに収録されている話と同じであるため割愛します
同人ゲームの即売会に行った荒井と赤川、そこで『アクシデント』というタイトルのゲームを見つける。
もしあなたなら、この『アクシデント』というゲーム、六万円でも買ってみますか?
※選択肢以降のテキストは小説版、VNV等と同じであるため割愛します
赤川は『アクシデント』というゲームを起動させてから、自分の生命と引き換えに、様々なアクシデントを回避していくようになった。しかし、次第に赤川の生命値は少なくなり、最後には全てを使い切ってしまった。今、そのゲームは荒井のもとにあるらしい。
荒井の一年生の時のクラスメイトであった佐伯裕也は、人が転落死する瞬間を見たいと、かねてから願っていた。
そして、父親が建設途中のビルで働くことになったと聞いた彼は、毎朝父の朝食に睡眠薬を混入するようなった。父が誤ってビルから転落する瞬間を、教室の窓から目撃するために。
ところが一ヶ月あまり経っても、父親はなかなかビルから転落してはくれず、佐伯の我慢は限界に達してしまう。
《1》彼はその後、どのような行動を取ったと思いますか?
《2》佐伯は新たな被害者を探すことにしたが、簡単には見つからない。そのうち、彼の興味は投身自殺を観察する側から実際に行う側へと移行し、ついにそれを実行することした。
落ちる瞬間、佐伯君は一体、何を思ったと思いますか?
彼の誕生日、ついに父親はビルから転落死した。実際の転落を目撃して動揺した彼が家に帰ると、机の上に一通の手紙が……。父は彼が目論んでいたことを既に見抜いており、彼への誕生日プレゼントとして、わざと転落したのだ。彼に命の尊さを教えるために。
投身を図った佐伯だったが、父親に助けられ、今までの考えを改めてしまったようだ。そんな佐伯の変化を苦々しく思う荒井。それから荒井は事あるごとに彼に話しかけ、再び狂気が呼び起されるよう、そそのかしているのだという。
佐伯が落ちる瞬間、父の手が差し出されたが、彼はその手をとることなく、奈落の底へ落ちて行った。佐伯の父もまた彼と同じ年代の頃に、同じようなサディスティックな幻想を抱いていたことがあったのだ。そしてその願いは、一人の男が駅のホームから転落し、轢死するところを目撃することで叶えられたのだが、死んだ男を見殺しにしたという罪悪感に気付いた父は、その秘密を誰にも打ち明けることなく大人になった。やがて生まれた息子にも、他人の不幸を望む血が受け継がれていたことなど夢にも思わずに。
翌朝、佐伯の死体の隣に寄り添うように、父の死体も発見された。
十五年ほど前、当時の体育教諭であった水野先生が設立した飛込部に、有馬健一という優秀な選手が入ってきた。しかし有馬は先輩たちの妬みの対象になり、暴行を受けてしまう。有馬は水野先生に助けられ、暴行した部員は長期の停学処分を受けることとなった。その後、暴行した部員の停学が解けると、復讐されると思っていた有馬の意に反して、彼らは謝罪をしてきた。
彼らが謝罪をしてきたことに、坂上君なら、どう思いますか?
先輩たちは水野先生に圧力をかけられていたのだった。しかし、ひそかに復讐の機会を狙っていた彼らは、飛込み台にワセリンを塗って、有馬に怪我をさせようと企んだ。だが、運悪く有馬はプールサイドに落下し、脊髄を損傷、選手生命を奪われてしまった。この件は事故として処理され、水野先生はショックで休職、先輩たちは部活動を継続した。しばらくたったある日、先輩たちが部活に出ると、休養していたはずの水野先生が現れ、これから猛特訓を始めるといった。それは水のないプールに飛び込み台から飛び込むということだったのだ。水野先生は彼らを何度も無理やり飛び込み台から突き落とし、やがて他の先生が異様な奇声に気が付き駆けつけると、そこにはすでに原型を留めていない肉の塊を飛び込み台の上からプールに投げつけている水野先生の姿があったという。
ひそかに復讐の機会を狙っていた彼らは、飛込み台にワセリンを塗って、有馬に怪我をさせようと企んだ。だが、運悪く有馬はプールサイドに落下し、脊髄を損傷、選手生命を奪われてしまった。それ以来、そのプールを使用すると必ず怪我をするようになり、部員たちは次々と退部、水野先生もいなくなり、飛込部は廃部となってしまった。
《1》……ところであなたは、戦争の話に抵抗はありませんか?
《2》戦時中の鳴神学園に三上庸幸と種田三郎という生徒がいた。彼らは卒業を早められ海軍予備生徒となったが、彼らの所属する訓練所は特攻隊員の養成所であり、ある日、上官から特攻隊員への志願者募集の知らせを告げられた。
坂上君。あなたが彼らと同じ立場だったら、どう思いますか?
《3》種田は特攻隊員に志願し戦場へ旅立ったが、敵艦の砲撃の餌食になり、目的を果たすことなくその命を散らしてしまった。そして、ここ数年前から旧校舎に『ニホンハ、マケタノカ』と語りかけてくる日本兵の幽霊が出るようになったという。
旧校舎に現れた霊は、一体何者なのでしょうかね。坂上君は何だと思います?
霊と出会った生徒が、戦争には負けたが今は平和な生活を送っている、と感謝の言葉をいうと、霊は消えていった。終戦記念日の辺りに夜の旧校舎に忍び込むと、その霊に会えるのだという。
肝試しの末に霊と出会った生徒は逃げようとした。しかし、その霊が日本を守る兵士であったなら、そんな失礼な人間をはびこらせるために死んでしまったことに後悔しただろう。翌朝、旧校舎の前では数人の生徒の溺死体が発見されたという。
その夜、三上は種田に特攻隊へ志願する決心を話したが、翌日の朝礼で発表された志願者の中に三上の名前はなく、代わりに種田の名前が告げられた。種田は一人っ子であり許嫁もいる三上の代わりになるべく上官に掛け合っていたのだ。そして出征前、二人は校庭の隅にそびえる『約束の楠』に名前を刻んで再会を誓った。やがて年月が過ぎ、視力を無くした三上が孫娘に連れられて楠のもとに行き、刻んだ名前に手を伸ばすと種田が現れ、再会の約束を果たした。
ラグビー部員の早乙女弘樹と栗原幸大は、次のテストで赤点を取ったら試合に出さない、と顧問に言われたため、テスト問題を盗むことにした。そして、無人になった職員室に忍び込み、目的の問題用紙を手に入れた二人が帰ろうとすると、玄関のガラスのドアの向こうに無数の人影が行列をなしているのが見えた。
《1》……坂上君、あの霊達は、一体何だと思います?
《2》こっそりとその場を後にしようと思った二人だが、早乙女はうっかり下駄箱の角に足をぶつけて大きな音を立ててしまう。白い影たちが二人に気付いたため、彼らは一目散に走りだした。そして三階の階段の踊り場に差しかかったところで、早乙女は栗原とはぐれてしまったことに気が付いた。名前を呼んでも返事は返ってこない。
あなたが、彼と同じ立場だったら、どうしますか?
早乙女は栗原を探し、一階を覗くと、そこには無数の白い腕に捕まれた栗原の姿があった。早乙女はなんとか栗原を助け出し、友情を深め合うことができた。今二人はプロの世界にいるというのだが、彼らとの試合の際にはちょっとした怪現象が起こるのだという。
早乙女は栗原を見捨てて家に帰ったが、栗原はそのまま失踪してしまった。やがて月日がたち、早乙女が試合に復帰した日、グラウンドで彼は栗原の霊に抱きつかれ、錯乱状態になった。早乙女はラグビーを辞め、今でも何かに怯えている様子だという。
二人は影の行進が途切れるのを待ってから玄関の扉を開けたが、そこは一寸先も見えない暗闇だった。戻ろうとしてもドアは開かず、そのうちに影の一群に包み込まれた。その後二人の姿を見たものはいないという。
荒井が一年生の時の同級生、門倉陽司と弘前歩美は常にべったりくっついている仲の良いカップルであった。
《1》……坂上君、あなたはこんな人たちをどう思いますか?
《2》クラス担任の塚本明先生は二人の勉強の遅れを心配し、遂には保護者を呼び出して、成績が戻るまでは学校内の交際を禁じさせた。門倉と弘前は放課後に人目を盗んでこっそり会い、塚本先生に仕返しをする方法を考えた。
それは、何だと思いますか?
二人は自分たちが学校内で問題を起こせば、担任が責任を問われて困ることになるのではないか、と考え、旧校舎にある地下室で立てこもることにした。だが中に入ると弘前の様子がおかしくなり、やがて二人とも腐乱死体となって発見された。死因はお互いの首を絞めた窒息死であった。一体二人に何があったのだろうか?
(★を通っていると以下のエピソードが追加)その昔、ある殺人鬼が夜道で女性を拉致しては、旧校舎の地下室に連れ込んで乱暴していたという。そして行為の最後には必ず首を絞めて、もがき苦しみながら死んでいく様子を愉しんでいた。
二人は塚本先生に呪いをかけようと思い立ち、弘前が神社から盗ってきた紙垂でヒトガタを作った。そしてそれをグシャグシャに丸めて窓から投げ捨ててしまう。翌日、その窓の死体で肉団子のようになった門倉と弘前の死体が発見された。ヒトガタに付いた二人の汗や指紋が呪いの向かう矛先になったのかもしれない。