《1》さ、五百円だよ、五百円。早く五百円出したまえよ。
《2》仕方ない、もう一度聞こうじゃないか。五百円、もらえるかな?
※メインシナリオである[かぐわしきにおひ]のあらすじは、小説版もしくはVNV(ビジュアルノベルバージョン)「学校であった怖い話」などに収録されている話と同じであるため割愛します。
一度このエンディングを見ていると、途中の選択肢で項目が追加される。
※君だって、誰かを殺したいと思ったことはあるだろう?いいんだよ、正直に答えてごらんよ。
風野のガールフレンドの一人である三笠瀬里に、稲村勝男という彼氏が出来たらしい。二人は毎日陽が落ちるまで学校にいて、屋上で星を眺める日々を送っていた。
星の下の恋人達なんてマロンチックだと思わないかい?
段取り通りに事が進まないと気が済まない稲村は、デートの最後でキスのチャンスを、通りがかりのジャージ男のせいで台無しにされた。稲村はジャージ男に殴りかかるが、そんな稲村に呆れた三笠に横から蹴りを浴びせられることとなった。稲村が段取り男なら、三笠は計算女だったのだ。
荒井と風間でロマン(マロン)について言い合いが続く。坂上は二人のやり取りがとても怖かったということで、無理にでも話を進めてしまうことにした。
学園でも貧乏人として有名だった山田茂吉は、毎日購買部でコッペパンを買って食べていた。しかし山田のクラスの久留米弘子は、そんな貧乏くさい山田を見るのが嫌で、山田の買っていたコッペパンを毎日買い占めるという嫌がらせをするようになった。やがてコッペパンを買えなくなった山田は学校に来なくなり、ついには餓死してしまう。それ以来、久留米の身体には異変が起き、何を食べてもコッペパンの味しかしなくなってしまった。次第にやせ細っていく久留米。そんなある日、彼女が購買部を通りかかると、とてもいい匂いに出会った。それはなんとコッペパンであり、その至福のうまさに久留米は感激した。そして、それ以来、久留米弘子はコッペパンしか食べられなくなってしまい、ヒロコッペというあだ名がつけられたという。
あまりに下らない話に気を失いそうになる坂上。そんな坂上に、胸を張って『貧乏万歳』と言え、という風間。
僕は貧乏人じゃない、と坂上は否定するが、風間には通じない。果たして、この話を壁新聞に載せても良いものかどうか。
「貧乏万歳!」そういうと、「友よ!」と突然風間が抱きついてきた。実は風間も貧乏だったのだという。
ボクが話すのはあくまでも一円という対価に値する話だからね。
《1》この学校には昔、カミカクシにあった先生がいたそうだよ。おわり。
《2》「ぐだくだ言うのなら、くれるものをくれてから言って欲しいもんだ」
《3》この学校には昔、カミカクシにあった先生がいたそうだよ。子供が突然消えるアレ?違うなあ。ボクの言うカミカクシのカミは髪の毛のカミさ。髪の毛の髪を隠すと書いて髪隠しなんだよ。
《4》これはね、ある先生の怨念が形をとったものなのさ。その先生の名前は、もちろんここでは伏せておくよ。ボクは品性下劣な輩ではないからね。それで…………。…………。
《5》「はあ……君は、本当にお馬鹿さんだねえ。たかが、十円ぽっちで、これ以上話を聞き出そうって言うの?まったく、君のその態度には呆れてしまうよ」
《6》その先生はハゲているのを気にしてカツラをつけていたのだが、性質の悪い生徒に授業中、釣り糸でカツラを取られて教室中が大爆笑になったという。
《7》百円では、これ以上先の話は聞かせられないな。……ほら、あるだろう?この話の続きを聞くにふさわしい硬貨がさあ。
《8》その先生は自殺してしまい、それ以来鳴神学園では若ハゲが大流行して、その先生の呪いとして恐れられましたとさ、おわり。
《9》この話を聞いて、信じられないと言った奴は、みんな若ハゲになるという。呪いを解く方法を知りたくないかい?
坂上が話のオチを当ててしまい、風間は話すのをやめてしまった。
呪いを解くために、坂上は相撲のシコの構えで、鼻に赤ペン、口に割り箸をくわえたまま『学級文庫』と叫ばされてしまった。お金をふんだくられ、みんなの笑い者にされた坂上。鼻に入れたペンは日野の筆箱に入れようと決心するのであった。
坂上は風間の申し出をきっぱりと断ったが、その時、坂上の目の前で一本の髪の毛が落ちた。偶然と言い聞かせつつ、頭髪を気にしながら次の人の話を聞くことにした坂上であった。
坂上は最初のやりとりから感じていた、風間とは深く関わらない方がいいと……。
美術準備室にある鏡には、午前五時ぴったりに昭和五五年の五百円硬貨を掲げると何か不思議な事が起こるという噂があるらしい。それをある男子生徒が実行したところ、鏡には五百円硬貨を握った無数の手が映っていたという。坂上が、それは合わせ鏡だったのでは、と問うと、風間は機嫌を損ねてしまった。
風間は、しりとり小僧、ちりとり小僧、せきとり小僧、くみとり小僧、かきとり小僧、やきとり小僧、そしてうっとり小僧について話した。はったり小僧がいたが、役に立ちそうにない。こんな僕はがっかり小僧だよ、と嘆く坂上であった。
向井靖という転校生がやってきてから、風間のクラスの不良たちに異変が起きた。みんな血を抜かれたように大人しくなってしまったのだ。風間は、不良の一人である門田と仲の良い水科から情報を得た後、向井を問いただし、これらの事件の真相を暴いた。
真相を聞いて呆れる坂上に対し、あとひとつだけ質問に答えるという風間。
その後も風間のクラスには犠牲者が増えているらしい。女の子にも大人しくなった子がいるが、それは受験のプレッシャーだという風間。だが最近風間は、クラスメイトの竹本に生気を吸われる夢を見たらしい。本当に夢なのであろうか?
風間は向井の誘いにのり、坂上もまたそのご相伴にあずかろうとした……。
風間はバスケットからミホちゃん人形という着せ替え人形を取り出した。この人形には若くして亡くなった少女の魂が閉じ込められているのだという。
《1》坂上君、この少女の霊をかわいそうだと思わないかい?
《2》風間は人形が怒っているので謝るように、と言った。
《3》「ダメだよ、そんなんじゃ!もっと誠意を込めて謝らないと!」
《4》高校一年生で亡くなった彼女の心残りは、同じ年の彼氏とラブラブになることだった。成仏させるために恋人役になるよう、坂上に協力を強要する風間。そして恋人同士なのだから、と、人形を膝に乗せるよう促した。
どうしよう、風間さんの言う通りにするべきだろうか?
《5》風間は人形の手を優しく握るように言ってきた。
《6》「じゃあ、次は軽く髪を撫でてあげようじゃないか」
《7》風間は最後にキスをするように言ってきた。
人形にキスをすると、その様子を風間に写真を撮られた。風間は怖いネタが思いつかなかったので、余興のつもりでやっていたらしい。脱力した坂上が人形を見ると、その眼が動いたように見えた。まさか、今までのやりとりで、何でもない人形に呪いの人形だという役割を与えてしまったのでは……!?
坂上が不信感の募った目で風間を見ると、部室のガラス窓にヒビが入った。風間の言うことが本当で、人形が怒ったのだろうか?
坂上が不信感の募った目で風間を見ると、部室のガラス窓にヒビが入った。風間はこの人形を除霊するためにこの集まりに参加したのだという。人形を怒らせてしまったので、何が起こっても責任は持てないという風間。坂上は何の変哲もなく微笑む人形を不気味に思った。