真田泰明・第5話


シナリオパターン

今年の正月に注目を浴びた、シリーズ物のドキュメント番組を覚えているかい?

  1. 宇宙に関するものでしょ→《A》
  2. 海に関することでしょ→《B》
  3. 災害についてでしょ→《C》

《A》宇宙っていえば、どんなことに興味あるのかな?

  1. 宇宙人→[異星人襲来]へ
  2. 宇宙旅行→[宇宙を漂う幽霊船]へ

《B》海の生物に関する番組の制作のため、泰明達は小笠原諸島へ向かった。取材は順調に進み、その日のターゲットはクジラだった。クジラが現れるポイントに、一組の撮影班を潜ませてクジラの出現を待っていたスタッフだったが…

ところで、水中でのスタッフ同士の連絡って、どうやって取るか知っているかい?

  1. 筆談をする→[サメに襲われた横山]へ
  2. 普通に話す→[クジラに襲われた横山]へ
  3. わからない→[足を狙われたスタッフ達]へ

《C》災害といえば、災害だけどさ。ほんとうに見たのかな………、ははっ。

  1. 変な病気の話でしょ→[暗闇で光る奇病]へ
  2. 見忘れちゃった→[不思議な街]へ

異星人襲来

電波望遠鏡の取材のためカリフォルニアの天文台へ行った泰明達。取材中に新しいブラック・ホールが発見されたが、そのブラック・ホールからは不可解な電波が発せられ、観測施設が故障してしまった。天文台では夜を徹した修理が行われ、取材チームがその様子を取材していたところ、修理している装置が放電し、雲のようなものが立ち込めだす。その雲は職員や取材スタッフを次々に襲いだし、徐々に人のような姿になると、不気味な笑いとともに去っていった。(次の人の話へ)

宇宙を漂う幽霊船

泰明がある国で宇宙飛行士にインタビューしたときの話が語られる。

地球への帰還を目前にした宇宙飛行士の乗っていた船に、古い宇宙船が接近し、人型の光のかたまりが近づいてきて、空気をわけてくれないか、と言ってきた。

そして彼はその声に答えたんだ。

  1. やるから、どっかいけ!→[家族への言葉]へ
  2. 空気は一人分しかないんだ!→[共に帰還]へ
  3. 空気がなければ俺は死んでしまう!→[敵国の救助]へ

家族への言葉

宇宙飛行士は急に息苦しくなり、船内の気圧計の目盛りはどんどん下がっていった。死を予感した彼が、別れの言葉として家族の名前を叫ぶと、『すまない、君にも家族がいたんだね………』という声が聞こえ、光り輝く人影と幽霊船は去っていった。

後に調べたところ、第二次世界大戦中のドイツで有人ロケットが打ち上げられていることがわかった。あの幽霊船は、その時のものなのだろうか。(次の人の話へ)

共に帰還

光る人影はコックピットのドアの向こうに現れ、自分達は過去の宇宙開発競争の被害者だといった。宇宙飛行中の事故で地球に帰還できず、空気が無くなり死んだ宇宙飛行士だと。人ごとではないと感じた宇宙飛行士が「一緒に、帰りましょう」というと、光の人影は消え、あとにはどこの国のものかわからない認識票が落ちていた。宇宙飛行士は帰還すると、その認識票を遺族に渡したという。(次の人の話へ)

敵国の救助

船内の空気が無くなるのを感じた宇宙飛行士は地球のセンターに連絡を取り、帰還準備に入った。しかし、大気圏突入まで空気は持ちそうもない。もう駄目か、と思った時、地球から、対立する敵国の有人衛星が救出してくれる、という連絡が入った。やがて彼がその有人衛星に収容されると、再び光の人影が現れ『君には、いい仲間がいるんだね………』というと、空間に溶けるように消えていった。彼らのいた場所には、古い認識票が落ちていたという。(次の人の話へ)

サメに襲われた横山

水中の撮影班は横山というベテランカメラマンと、渡辺というサポートのダイバーだった。しかし予定の時間になっても二人はもどってこない。しばらくして海面に人影が現れたが、横山の姿はなかった。船上にあがった渡辺の話によると、サメが現れ、横山はエアーが残り少ないまま海底に取り残されたらしい。為す術がない泰明は空気のタンクを手当たりしだい海に放り込んだが、やがて海面に赤い血がにじみ出し、横山の撮影機材が浮かんできた。

三日後撮影が再開され、ダイバーの近くにはサメの襲撃に備え、逃げ込むための檻も一緒に沈めることにした。しかし、撮影があと数日で終わる予定の日、突然サメが出現する。ダイバーの何人かは船上に逃げ帰り、泰明達は残りのダイバーが檻の中に待避したのを確認すると、それを引き上げた。しかし檻には誰一人として入っておらず、そこには彼等が付けていた機材だけが入っていた。

船長の提案で周辺を捜索することにしたがエンジンが故障し、小雨がぱらついてきた頃、船をよじ登る黒い人影が……。黒い人影は船長にしがみつき、海へ突き落とした。横山さん、だろうか?その皮膚には鱗のようなものがあり、ぬるぬると光る緑色をしている。船上のスタッフは横山によって次々と海へ引きずり込まれ、やがて泰明の目の前にも横山がやってきたが、泰明が謝罪すると、横山は「ありがとう」といって日の光に溶けるように消えていった。

泰明はその後駆けつけた海上保安庁の船に救助される。職員に事情を説明したが、彼らは真っ青な顔をするだけで、何も語ってはくれなかったという。(次の人の話へ)

クジラに襲われた横山

水中の撮影班は横山というベテランカメラマンと、渡辺というサポートのダイバーだった。二人は海中でクジラが現れるのを待っていたが、クジラは真下から突然現れ、彼らは周囲の激流に流されて海底まで沈んでしまう。渡辺は、金属のようなものに引っかかり浮上することができなくなった横山に助けを求められるが、エアーの残りも少なくなってしまったっため、結局横山を見捨てて海上へと上がっていった。

助けられた渡辺に横山はどうなったのか聞いてみても、「わかりません……」というだけであり、スタッフや海上保安庁が横山を捜索したが、見つけることはできなかった。

その事件から一週間後、撮影が再開されることになったのだが…

このとき渡辺の奴、どうしたかわかるかい。

  1. 具合が悪いといって来なかった→[部屋で溺死した渡辺]へ
  2. 自分も横山さんのためにと来た→[横山の腐乱死体]へ
  3. 別な場所で撮影しようといった→[横山の顔をした魚]へ

部屋で溺死した渡辺

泰明達は渡辺を残して海へ撮影に向かうことに。その日は雲一つ無い青空で絶好の撮影日和だったが、クジラの撮影ポイントまで近づくと急に天候が悪くなり、船長の判断で港へ戻ると、天気は回復した。なんだか変な日だと思って、その日の撮影を中止して民宿へ戻ると、部屋に渡辺の死体が横たわっていた。

渡辺の死体には海草が絡みつき、皮膚は真っ青で、顔は見たこともない恐怖の形相を浮かべていた。結局事件は未解決に終わり、渡辺の死因についてもはっきりしたことはわからなかったが、肺にかなりの海水が入った事による窒息が原因だったらしい。

その後横山のビデオカメラが見つかったことで、泰明は海底での出来事を知った。せっかく完成したドキュメントを放送できなくなると困るので、テープは警察に見せなかったが、機会を見てあのビデオは利用する、という泰明であった。(次の人の話へ)

横山の腐乱死体

渡辺は横山さんのためにもやらせて下さいといって、撮影に付いてきた。泰明は、渡辺を休ませようと船の上にいることを命じたが、海に潜った方が気が晴れるだろう、と思い、スタッフの忘れ物を届けさせることにした。

潜水した渡辺が海底にいるスタッフへ無事忘れ物を届け、船へ戻るために減圧をしていると、何者かに背中を叩かれたような気がした。振り向くと、そこには横山の死体があり、渡辺はあわてて船へ戻ることに。

泰明が渡辺の悲鳴を聞きつけ、船尾の方を見ると、そこには横山の腐乱死体を背負って梯子を登る渡辺の姿があった。

渡辺は今でも病院で悪夢と格闘しているらしい。(次の人の話へ)

横山の顔をした魚

渡辺が別の場所で撮影しようと言い張ったため、泰明達は反対側の外洋で撮影を行うことにした。泰明は、渡辺を休ませようと船の上にいることを命じたが、彼の熱意に押され潜水を許可する。渡辺は先に潜行していた撮影班を追っていったが、撮影が終わってスタッフが戻ると彼の姿は消えていた。

スタッフと海上保安庁による渡辺の捜索が始まったが、結局彼は見つからず、泰明達は撮影を続行した。

そして最終日、横山が死んだポイントで撮影が再び行われ、最後ということで泰明も海に潜ることにした。泰明達がクジラが現れるのを待っていると、渡辺とそっくりな顔をした魚が横山にそっくりな巨大な魚に追いかけられ、食われてしまうのを目撃する。(次の人の話へ)

足を狙われたスタッフ達

泰明が船上のモニターで水中の様子を見ていると、サメのような巨大な魚が現れ水中のスタッフ達を襲うのが映し出された。為す術のない泰明達が甲板に出てスタッフ達が上がってくるのを待っていると、水面から次々と人影が現れた。泰明は胸をなで下ろしたが、人影は梯子から船に上がってこようとしない。船長の指示のもと、海面のスタッフを船上に引き上げると、みんな足だけをやられていた。(次の人の話へ)

暗闇で光る奇病

泰明は報道管制がかかった番組について話し始めた。

その番組とは、世界でも数十人しか患者がいない、目や体が暗闇で光るという奇病について取り上げたものだった。この病気にかかった子供は周りの人間をまるで手足のように使うらしいので、医学界よりもむしろ怪奇現象の研究家やマニアの中で騒がれており、彼等の間では、『超人類』と呼ばれていた。

泰明達はその病気に興味を示してくれる医学教授を手配し、小規模の取材チームをつくってその子供の所に派遣したが、彼等がそこに行くと、機材が壊れスタッフが体の不調を訴えだしたため、取材は失敗に終わる。

どうやら生まれて間もない子供の場合は大丈夫なのだが、六ヶ月を過ぎた子供を取材しようとすると、機材が壊れ、スタッフが体の不調を訴え出すようなのだ。

人の気分が悪くなるのは、病気のせいとも考えられる。しかし機材も一緒に不調となると話は別だ。

このこといったいどう思う。

  1. 超能力じゃない?(※1)
  2. 湿度とかじゃないかな(※2)

しばらくして、唯一取材に成功した、生まれて間もない子供から取ったデータに関する教授の調査報告が上がってきた。報告書によると、その子の体の構造は、人のそれとは大きく異なっていた。そこで泰明達は、そのデータをとった子供の取材をあらためて行うことにした。

泰明は番組ディレクターの沢田やスタッフ達と、その子の家に行ったが、家の主人はバットを持って、奥さんは包丁を持って、泰明達を次々に襲いだした。スタッフ達は応接間で夫婦を縛り、問い詰めたが、二人とも何の反応も示さない。そこで警察を呼ぼうと電話をかけるが、電話は通じず、玄関も開かない。あの子供の仕業なのだろうかと、隣の部屋の扉を開けた。

(※1を通っていた場合)応接間の調度品がふわふわ浮いてスタッフを襲いだした。残ったスタッフと泰明は隣の部屋に逃げ込んだが、その部屋でも子供の玩具のようなものが無数に浮かび、泰明達を襲う。部屋の隅にベビーベットがあり赤ん坊が寝ていた。後ろを振り返るといつの間にか縛ったはずの夫婦が立っていた。原因はあの赤ん坊にあると思った沢田が赤ん坊に家具を振り上げると、奥さんは「やめてください!」と赤ん坊に覆い被さり、浮かんでいた物は床に落ちていった。

その子の病気というのは正体不明のウイルスに冒されたのが原因らしかった。ウイルスが遺伝子に影響を与え、あの子にあんな能力を与えたのだろうか。生命の進化に、宇宙から飛来したウイルスが関わってきたという話がある。そのウイルスが人類を新たな段階に導こうとしているのかもしれない。(次の人の話へ)

(※2を通っていた場合)ドアの向こうにはのっぺりとした人間のようなものが立っていた。彼がゆっくり窓の方に歩き出すと、窓が自然に開き、外へ出ると空に消えていった。

後で他の子供を調べてみたところ、みんな行方不明になっており、親たちの、子供がいたという記憶は、ことごとく失われていた。その子達の母親は妊娠中、数ヶ月行方不明になったことがあるそうだ。彼女達はその間の記憶が全くなく、誰にさらわれたのか、結局わからなかった。その行方不明の間に、何かあったのだろう。そしてそのことがきっかけで、あの子供達が生まれたのだ。またいつか、人知れずあの不思議な子供を育てさせられる親が現れるかもしれない。(次の人の話へ)

不思議な街

泰明は正月にやった、原因不明で人々が次々と死んでいく事件のドキュメント番組について話し始めた。

取材のきっかけは、ある地方都市で集中的に人が死んでいるという話を聞いたことだった。死んだ人々の共通点はなく、主に悪人が多かったようだが、子供もかなりいたので、正義の味方がやったわけでもなさそうだ。

この事件どう思う。

  1. 殺し屋のせいじゃあないかな→[事件現場にいる子供]へ
  2. 毒なんかで汚染されているんじゃあないかな→[相次ぐ退職]へ

事件現場にいる子供

死んだ人達の死亡原因は心臓麻痺などであったため、殺されたとは考えにくい。

結論が出ないまま新たな事件が起きた。今までと違い、至近距離から大型のピストルで撃たれたように、頭が吹き飛んで死んだのだ。同じような事件が連続して起きたため、取材班は現地に向かい、一番事件が集中していた小さな駅の広場に張り込んだ。すると、そこで選挙演説をしていた政治家がやはり同じように死んだ。しかし、野次馬が集まるようなことはなく、小学生くらいの子供が一人見ていたくらいであった。

次の日もまた次の日も同じような事件を目撃するが、警察に聞いても、原因不明以外は何も語らない。そこで泰明達は今までのビデオを調べる事にした。その結果、事件現場にはいつも泰明の見た、小学生くらいの子供がいることがわかったのだ。翌日からスタッフは少年に関する調査を始めたが、泰明は一旦局に戻り次の日の夕方に街へもどった。しかし、ホテルにはスタッフが誰も戻っておらず、前日にも三、四人のスタッフが戻ってこない騒ぎがあったらしい。

みんなはどうしたと思う。

  1. あの子に殺られたんじゃあ→泰明以外のスタッフは頭が吹っ飛んで死んでしまった。(次の人の話へ)
  2. あの子を取材しているんじゃあ→スタッフ達は「ここはユートピアだ」といい、その街に住み着いてしまった。(次の人の話へ)
  3. 怖くて逃げ出したんじゃあ→長岡が真相を話そうとすると、頭が吹っ飛んで死んでしまった。(次の人の話へ)

相次ぐ退職

泰明達はいろいろ考えたが、結論が出ないまま新たな事件が起きた。今度は財界の著名人だったため、この事件を見過ごすわけにはいかない。すぐに現地へ直行したがそこには事件を嗅ぎつけた他局の取材陣達もやってきていた。泰明達は隠密行動をすることにし、取材を始めたが、何も手掛かりを得ることはできなかった。

そんなある日、泰明は他局の取材陣がかなり減っていることに気付く。諦めたのかと思ったが、泰明の局のスタッフも次々に退職を申し出ているらしいことがわかった。どうやらこの事件を取材する人間が次々にやめていってるらしい。何日かするとほとんどのスタッフがいなくなり、ついにディレクターの長岡までもが退職をいいだしてきた。泰明が長岡に理由を追及すると、突然倒れ、そのまま帰らぬ人となった。死因は心不全だった。泰明があてもなく街をさまよい歩いていると、失踪したスタッフを見つける。彼に失踪の理由を問い詰めたが、何かいいかけようとした途端、地面に倒れ死んでしまった。わけがわからなくなった泰明は街の人に闇雲に掴みかかり、この街で何が起こっているのか聞いていったが、彼等はみんな地面に崩れ落ちてしまうのだった。

局に戻った泰明は集まった資料を元に番組を作ったが、どこからか圧力がかかり放送はストップ。あのときのことを何度も調べようとしても、いつも何かの障害にぶちあたってしまうのであった。(次の人の話へ)

登場人物

横山
ベテランのカメラマン。撮影中、海底に取り残されてしまう。
渡辺 (グラフィック有り)
取材班のサポートのダイバー。海底で横山を見捨てて逃げてしまう。
鈴木
撮影班のカメラマン。
沢田 (グラフィック有り)
奇病についての番組のディレクター。
長岡 (グラフィック有り)
人々が集中的に死ぬ、不思議な街に関する番組のディレクター。

Last modified:2012.6.27.
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