前田良夫・第6話


シナリオパターン

この話では七不思議を全て聞くことで次へ進めるようになっている。

《七不思議選択》どの話に興味ある?(すでに聞いた話は選択肢から除外される。順番はどれからでもかまわない)

  1. 本当にいた人面犬
  2. 魂を食らう魔の公衆トイレ
  3. ドレスを着た、不気味な老婆「ピンクさん」
  4. 浮ヶ森に住む「モノノケ様」
  5. 絶対に幽霊が出る公民館
  6. 生きている骸骨
  7. 死の世界に引きずり込まれる空き地

(話終了)七不思議の他の話で、聞きたいヤツあった?

  1. あった→《七不思議選択》
  2. ない→本当にもう話さなくていいわけ?
    1. いいってば→怒って部屋を出る良夫。主人公は気にせず就寝。(ゲームオーバー)
    2. やっぱり話して→《七不思議選択》

(全ての話を聞き終わった場合)これで七不思議は全部終わったんだよ。

本当にいた人面犬

分岐のない一本道の話。

良夫の友達の大原は、寝たきりのおばあちゃんを助けるため、人面犬を捜していた。おばあちゃんの具合が悪いのは悪霊の仕業で、犬をいけにえに捧げれば治る、と偉い坊さんに言われたからだ。普通の犬では効かなかったらしい。

ある日、大原がいなくなった、と彼の母親から電話を受けた良夫が、いつも大原が人面犬を捜している公園に行ってみると、大原が「人面犬を見たんだ……人面犬はいたんだ…………」と呟いていた。良夫が家に帰そうと腕を引っ張ると、大原は叫びながら駆けだし、どこかへ行ってしまう。そして次の日、良夫が再び公園に行くと、そこには大原の顔をした犬がいた……。(話終了)

魂を食らう魔の公衆トイレ

良夫の隣の学区に戸波という男の子がいた。彼は急にお腹が痛くなり、駅前公園のトイレに駆け込んだのだが、後からやってきた茶髪の高校生に突き飛ばされ、たった一つだけしか使えない個室に、先に入られてしまう。しばらくして高校生が出てきたので、戸波が個室に飛び込み、用を済ますと、目の前の落書きが目に入った。

《1》そういう落書きで、一番気になるのってどんなの?

  1. 小さな字で、びっしり書いてある詩→[クモ女の卵]へ
  2. エッチな言葉→スケベだなあ。《2》
  3. 何だか知らないけど、怒っているらしい言葉→[青白い手の正体]へ

《2》でも、そんなこと、普通いうかあ?

  1. 間違えちゃったわ→《1》へ戻る(ただし「エッチな言葉」の選択肢は消える)
  2. スケベで悪い?→[双子の兄]へ

クモ女の卵

個室の壁には「我が愛し子の糧となれ」と、書かれていた。

いやな感じがして戸波がトイレを出ようとすると、肩に何かが落ちてきた。上を見ると、そこには女の顔をしたクモが……。

戸波は、個室から転がり出た。汚い床に転がっちゃったけど、そんなこと気にしてられないよな。

  1. ええーっ、きったなーい→戸波はクモ女の卵を飲ませられる。次の日、肉を残らず吸い取られた戸波の死体が見つかった。(話終了)
  2. 確かに、それどころじゃないわね→戸波は体にクモ女の卵を産み付けられる。次の日、体が食い荒らされた身元不明の死体が見つかった。戸波の死体だろうか?(話終了)

青白い手の正体

個室の壁には「三日月の夜おまえは死ぬ」と、書かれていた。

戸波が個室を出て、今日が三日月だったことを思い出すと、ものすごい悲鳴が外から聞こえ、戸波は吹っ飛ばされた。立ち上がろうとすると、何かが肩をつかむ。目の前の鏡には自分一人しか映っていないのに、後ろには確かに何かがいる気配がするのだ。戸波が恐る恐る横目で肩を見ると、尖った爪の青白い手が服の布地をつかんでおり、耳元からは「私を見たら……殺すぞ」という声が。

《A》戸波が必死にうなずくと、そいつは手を離し、横へ回り込んだ。横見る勇気ある?

  1. あると思う→戸波は目玉をえぐり取られ死んでしまった。(話終了)
  2. 自信ない→そいつは手を洗うと、ゆっくりトイレを出ていった。《B》

《B》今ならきっと、ヤツの背中くらいは確認できるはずだ。このチャンスを逃すなんてこと、しないよな?

  1. もちろん。振り返ってやるわ→戸波はそれを見て気絶し、次の日に死んでいるのが見つかった。(話終了)
  2. 遠慮しときます→窓の向こうに、大きな鳥が飛んでいったような影が通り過ぎた。(話終了)

双子の兄

戸波が見た落書きとは「愛しい者の後を追え」というものだった。

実は戸波には双子の兄がいたのだが、塾の帰りに首を絞められ殺されてしまっていたのだ。落書きにショックを受けた戸波がトイレを出ると、戸波は先ほどの茶髪の男に首を絞められる。しかし、鏡に映った戸波をみた男は驚いてトイレから飛び出し、その後トラックにはねられ死んでしまった。

あとでわかったことだが、あの茶髪の男は連続殺人犯で、戸波の兄もその男に殺されていたのだ。男が鏡をみて驚いたのは、鏡に映った戸波を、殺したはずの兄と見間違えたからだろう。

その後、戸波は例のトイレに行ってみたが、戸波が襲われた位置からでは鏡に映った姿を見ることはできなかった。では、あの男が見た姿とは一体……?(話終了)

ドレスを着た、不気味な老婆「ピンクさん」

良夫の学校の校門の辺りには、下校時刻になると、「宝石は欲しくないかい?」と聞いてくる、ピンクのドレスを着た老婆が現れるらしい。宝石を欲しいというと、どんな宝石が欲しいか聞いてくるが、決まった答えをいわないと殺されてしまい、きちんと答えると本当に宝石をくれるのだという。

《1》あ、なんだよその顔。信じてないわけ?

  1. ただのハデ好きな、おばあさんじゃないの?→《2》
  2. ピンクさんっていう、そのネーミングが怪しいわよね()→《2》

《2》隣町にいる片山という女子の兄が、小学校の時にピンクさんに会ったらしい。片山の兄が宝石を欲しいというと、ピンクさんは「そうかい……それじゃあ、どんな宝石が欲しいんだい?」と聞いてきた。

を通っていると、片山の兄は「エメラルドです!」と答える。《3》へ)

どんな宝石が好きなわけ?

  1. エメラルド→ピンクさんが手招きをしてきた。《3》
  2. ルビー→[赤いお茶]へ
  3. ダイヤモンド→[溶けていく身体]へ

《3》片山の兄は迷った。悩むだろ?

  1. そりゃそうよ→[はねられたピンクさん]へ
  2. 悩んだりしないわ→[繁栄の守り神]へ

赤いお茶

片山の兄がピンクさんに連れられて古い家に入ると、ピンクさんは赤く透きとおった綺麗なお茶を出してきた。片山の兄がお茶を飲むと、体中の血液がルビーに変わり、片山の兄は死んだ。(話終了)

溶けていく身体

片山の兄がピンクさんに連れられて古い家に入ると、ピンクさんは直径一センチ以上ありそうなダイヤが、五、六個入った袋を片山の兄に見せた。これだけあれば、一生遊んで暮らせる!そう思った片山の兄はピンクさんを突き飛ばし、ダイヤの入った袋を奪ってしまった。突き飛ばされたピンクさんはグズグズと音を立て溶けてしまい、驚いた片山は家を飛び出すが、そこでぶつかったスーツ姿の男の人も、目の前で顔が崩れていった。片山の兄が家に帰り、ドアを開けると、台所にいた母親が顔を覗かせる。

片山の兄は「母親まで溶けちゃったらどうしよう!!」と思った。そんなことあり得ると思う?

  1. あり得る→片山の兄は風呂に入ろうと服を脱ぐと、身体が溶けて消えてしまった。片山の母が様子を見に行くと、中身だけ突然消えたみたいに、服や靴下が落ちていただけだった。(話終了)
  2. あり得ない→片山の兄は風呂に入ろうと服を脱ぐと、身体が溶けて消えてしまった。翌日、校門の前で、普通の姿で死んでる片山の兄が発見される。(話終了)

はねられたピンクさん

怖くなった片山の兄は、ピンクさんを突き飛ばして逃げたが、ピンクさんはものすごい速さで追いかけてきた。遮断機の下りた踏切の前まで追い詰められた片山の兄が、持っていたカバンを振り上げると、ピンクさんはよろめいて遮断機の向こうまで転がり、電車に撥ねられてしまう。次の日、片山の兄が学校へ行くと、死んだはずのピンクさんが現れたため、片山の兄は逃げ出したが、走ってきた自動車に轢かれてしまった。(話終了)

繁栄の守り神

片山の兄はピンクさんの家に連れてこられ、トイレを探そうとしていたら、額にエメラルドがはめられたミイラを見つけてしまう。ピンクさんは「あんたも、この子の仲間にしたげるよ」と、片山の兄の額にナタを撃ち込み、エメラルドをねじ込んだ。「これでできた……アタシの繁栄の守り神……」(話終了)

浮ヶ森に住む「モノノケ様」

浮ヶ森って知ってる?二人で遊びに行ったこと、なかったっけ?

  1. 気のせいだってば
  2. 私が覚えてないだけかも……(

浮ヶ森には昔、モノノケ様という若い女ばかり狙う人食い鬼がいたという。ある小学生の女子が、浮ヶ森に一人で入り、モノノケ様の塚の表面をなぞると、「私の塚に、水をかけてはくれないか……」という声が聞こえてきた。

いうこと聞いてやる?

  1. 頼まれたんだから、聞いてあげる
    (◆を通っていない場合)→女の子はモノノケ様の花嫁となり消えてしまった。(話終了)
    (◆を通っている場合)→モノノケ様は良夫の姿で主人公が花嫁となる日を待っていた。(ゲームオーバー)
  2. 怖いから嫌→女の子は地面から現れた沢山の骸骨に襲われてしまった。(話終了)

絶対に幽霊が出る公民館

どこに出ると思う?

  1. 階段の踊り場→[女の幽霊に襲われた桐生]へ
  2. ロビーの鏡→残念でした。正解は『階段の踊り場』でしたー![女の幽霊に襲われた桐生]へ
  3. ダストシュートの近く→[ダストシュートの泣き声]へ

女の幽霊に襲われた桐生

良夫の友達の桐生が公民館に忍び込むと、踊り場の所で女の幽霊に遭遇し、気絶してしまう。翌朝倒れているところを職員に見つけられ、すごく怒られてしまったという。

でも、そんなに厳しくしなくてもいい……と思わない?

  1. そうよね→公民館の建設中に、女の人が行方不明になっていた。
  2. とんでもない→ちぇっ、つまんないヤツ。(話終了)

桐生が図書館に行って、その時の新聞を見ると、載っていた顔写真は、あの夜の幽霊に似ていたらしい。

信じる?

  1. 信じる→そうか、よかった。(話終了)
  2. 信じられない→ホントなんだぜ。俺も、その後見たんだもん。

あの幽霊は毎晩、現れている。疑うんなら行ってみなよ。なんだったら、今日これから行ってみる?

  1. うん、行く→今夜はもうダメだよ。あんまり遅くなると、幽霊出ないんだ。(話終了)
  2. いやよ→女の幽霊にとりつかれた良夫。(ゲームオーバー)

ダストシュートの泣き声

公民館のダストシュートのところでは、姿は見えないが、シクシク泣く声が聞こえるらしい。良夫の友達の桐生が、それを確かめるために四階のダストシュートのところへ行くと、泣き声とともに人影が現れた。人影はダストシュートを指差し、桐生に向かって何かを訴えているようであった。

どう判断する?

  1. とりあえず、ダストシュートの中を調べてみよう→指をはさまれた桐生。(話終了)
  2. ううん、中じゃないと思うわ→一階のゴミ置き場に行くと、シュートの出口からコンクリートの塊が落ちてきた。桐生は直撃をまぬがれる。(話終了)

生きている骸骨

隣町の高校の理科室に、一体の骨格標本の模型があったという。特注で、百六十センチもある骨格だったらしいが……。

俺って身長、どれくらいあるように見える?

  1. 百四十センチくらい→もっと俺、背ぇ高いぜ。子供扱いすんなよな。
  2. 百五十センチ前後かな→うん、まあそんなもんだよ。
  3. 百六十センチは、絶対にないわよね()→俺、もうこの話してやんない。(話終了)

その骨格標本は、ある研究者のところにあった本物の人間の骸骨だったらしい。研究者は骸骨を大切にしていたが、ある日から骸骨の身体に肉がつきはじめる。骸骨は次第に人間の姿へと変わっていき、あとは頭を残すのみとなった。研究者は完全な人の姿になる瞬間を迎えたく、徹夜しようとしたが、いつの間にか眠ってしまい、起きると女の生首と血だらけの包丁が足元に落ちていた。

どうやら研究者が、意識のない時に、女を襲っては『調達』してきていたらしい。(話終了)

死の世界に引きずり込まれる空き地

この話に出てくる空き地は、昔からあったわけではなく、空き地になる前には洋風の綺麗で大きな家が建っていたらしい。

洋風の家と和風の家、どっちが好き?

  1. 洋風かなあ→[地獄の亡者]へ
  2. もちろん、和風よ→[ミチルの父と母]へ

地獄の亡者

空き地の真ん中には大きくて深い穴があった。良夫の隣のクラスの森尾という男が、友達とその穴の中を降りていくと、奥の方でざんばら髪にガリガリの手足、びっしりとウロコの生えた体を持つ何かに追いかけられ、一人がそいつに食われてしまったという。(話終了)

ミチルの父と母

ある日、家の住人であるミチルの中学校に母親がやって来て、「パパが、交通事故で亡くなったわ」と伝えてきた。母とミチルは、父の会社や警察からの電話を待つために家に帰ったが、いくら待っても連絡は全然来ない。ミチルは自分が悲しいのをガマンして、母親をなぐさめたいと考えた。

こんなときは、どうしてる?

  1. 側に行って、抱きしめる→死んだ父が毎日通ってくるようになった。(話終了)
  2. 温かいお茶を入れてあげる→ミチルが電話を調べると、コードが引きちぎられていた。

ミチルの母は「電話で他の人と話したら、パパの死が決定的になりそうで……怖かったのよ」と泣きそうな顔でいった。

こういう心の動きって、理解できる?

  1. できる→交通事故で死んだのは、母親の方だった。(話終了)
  2. よくわからない→父とミチルを殺して自分も死んだ母。母は通り悪魔にとりつかれていたのかも。(話終了)

登場人物

大原 (グラフィック有り)
良夫の友達。人面犬を探している。
戸波 (グラフィック有り)
良夫の隣の学区にいる、ごく普通の小学五年生の男の子。お腹が痛くなり駅前公園のトイレに入る。
ピンクさん (グラフィック有り)
下校時刻になると、いつも校門の辺りにいる、ピンクのドレスを着た老婆。
片山の兄
隣町にいる片山という女子の兄。ピンクさんに遭遇する。
桐生
良夫の友達。幽霊が出るという公民館へ行く。
森尾
良夫の隣のクラスの男の子。空き地にある穴に入る。
ミチル (グラフィック有り)
空き地にかつて建っていた家の住人。中学生で、商社マンの父と、生け花の先生である母と、三人で暮らしていた。

Last modified:2012.7.10.
42+αアキ