この話では七不思議を全て聞くことで次へ進めるようになっている。
《七不思議選択》どの話に興味ある?(すでに聞いた話は選択肢から除外される。順番はどれからでもかまわない)
(話終了)七不思議の他の話で、聞きたいヤツあった?
(全ての話を聞き終わった場合)これで七不思議は全部終わったんだよ。
分岐のない一本道の話。
良夫の友達の大原は、寝たきりのおばあちゃんを助けるため、人面犬を捜していた。おばあちゃんの具合が悪いのは悪霊の仕業で、犬をいけにえに捧げれば治る、と偉い坊さんに言われたからだ。普通の犬では効かなかったらしい。
ある日、大原がいなくなった、と彼の母親から電話を受けた良夫が、いつも大原が人面犬を捜している公園に行ってみると、大原が「人面犬を見たんだ……人面犬はいたんだ…………」と呟いていた。良夫が家に帰そうと腕を引っ張ると、大原は叫びながら駆けだし、どこかへ行ってしまう。そして次の日、良夫が再び公園に行くと、そこには大原の顔をした犬がいた……。(話終了)
良夫の隣の学区に戸波という男の子がいた。彼は急にお腹が痛くなり、駅前公園のトイレに駆け込んだのだが、後からやってきた茶髪の高校生に突き飛ばされ、たった一つだけしか使えない個室に、先に入られてしまう。しばらくして高校生が出てきたので、戸波が個室に飛び込み、用を済ますと、目の前の落書きが目に入った。
《1》そういう落書きで、一番気になるのってどんなの?
《2》でも、そんなこと、普通いうかあ?
個室の壁には「我が愛し子の糧となれ」と、書かれていた。
いやな感じがして戸波がトイレを出ようとすると、肩に何かが落ちてきた。上を見ると、そこには女の顔をしたクモが……。
戸波は、個室から転がり出た。汚い床に転がっちゃったけど、そんなこと気にしてられないよな。
個室の壁には「三日月の夜おまえは死ぬ」と、書かれていた。
戸波が個室を出て、今日が三日月だったことを思い出すと、ものすごい悲鳴が外から聞こえ、戸波は吹っ飛ばされた。立ち上がろうとすると、何かが肩をつかむ。目の前の鏡には自分一人しか映っていないのに、後ろには確かに何かがいる気配がするのだ。戸波が恐る恐る横目で肩を見ると、尖った爪の青白い手が服の布地をつかんでおり、耳元からは「私を見たら……殺すぞ」という声が。
《A》戸波が必死にうなずくと、そいつは手を離し、横へ回り込んだ。横見る勇気ある?
《B》今ならきっと、ヤツの背中くらいは確認できるはずだ。このチャンスを逃すなんてこと、しないよな?
戸波が見た落書きとは「愛しい者の後を追え」というものだった。
実は戸波には双子の兄がいたのだが、塾の帰りに首を絞められ殺されてしまっていたのだ。落書きにショックを受けた戸波がトイレを出ると、戸波は先ほどの茶髪の男に首を絞められる。しかし、鏡に映った戸波をみた男は驚いてトイレから飛び出し、その後トラックにはねられ死んでしまった。
あとでわかったことだが、あの茶髪の男は連続殺人犯で、戸波の兄もその男に殺されていたのだ。男が鏡をみて驚いたのは、鏡に映った戸波を、殺したはずの兄と見間違えたからだろう。
その後、戸波は例のトイレに行ってみたが、戸波が襲われた位置からでは鏡に映った姿を見ることはできなかった。では、あの男が見た姿とは一体……?(話終了)
良夫の学校の校門の辺りには、下校時刻になると、「宝石は欲しくないかい?」と聞いてくる、ピンクのドレスを着た老婆が現れるらしい。宝石を欲しいというと、どんな宝石が欲しいか聞いてくるが、決まった答えをいわないと殺されてしまい、きちんと答えると本当に宝石をくれるのだという。
《1》あ、なんだよその顔。信じてないわけ?
《2》隣町にいる片山という女子の兄が、小学校の時にピンクさんに会ったらしい。片山の兄が宝石を欲しいというと、ピンクさんは「そうかい……それじゃあ、どんな宝石が欲しいんだい?」と聞いてきた。
(▲を通っていると、片山の兄は「エメラルドです!」と答える。《3》へ)
どんな宝石が好きなわけ?
《3》片山の兄は迷った。悩むだろ?
片山の兄がピンクさんに連れられて古い家に入ると、ピンクさんは赤く透きとおった綺麗なお茶を出してきた。片山の兄がお茶を飲むと、体中の血液がルビーに変わり、片山の兄は死んだ。(話終了)
片山の兄がピンクさんに連れられて古い家に入ると、ピンクさんは直径一センチ以上ありそうなダイヤが、五、六個入った袋を片山の兄に見せた。これだけあれば、一生遊んで暮らせる!そう思った片山の兄はピンクさんを突き飛ばし、ダイヤの入った袋を奪ってしまった。突き飛ばされたピンクさんはグズグズと音を立て溶けてしまい、驚いた片山は家を飛び出すが、そこでぶつかったスーツ姿の男の人も、目の前で顔が崩れていった。片山の兄が家に帰り、ドアを開けると、台所にいた母親が顔を覗かせる。
片山の兄は「母親まで溶けちゃったらどうしよう!!」と思った。そんなことあり得ると思う?
怖くなった片山の兄は、ピンクさんを突き飛ばして逃げたが、ピンクさんはものすごい速さで追いかけてきた。遮断機の下りた踏切の前まで追い詰められた片山の兄が、持っていたカバンを振り上げると、ピンクさんはよろめいて遮断機の向こうまで転がり、電車に撥ねられてしまう。次の日、片山の兄が学校へ行くと、死んだはずのピンクさんが現れたため、片山の兄は逃げ出したが、走ってきた自動車に轢かれてしまった。(話終了)
片山の兄はピンクさんの家に連れてこられ、トイレを探そうとしていたら、額にエメラルドがはめられたミイラを見つけてしまう。ピンクさんは「あんたも、この子の仲間にしたげるよ」と、片山の兄の額にナタを撃ち込み、エメラルドをねじ込んだ。「これでできた……アタシの繁栄の守り神……」(話終了)
浮ヶ森って知ってる?二人で遊びに行ったこと、なかったっけ?
浮ヶ森には昔、モノノケ様という若い女ばかり狙う人食い鬼がいたという。ある小学生の女子が、浮ヶ森に一人で入り、モノノケ様の塚の表面をなぞると、「私の塚に、水をかけてはくれないか……」という声が聞こえてきた。
いうこと聞いてやる?
どこに出ると思う?
良夫の友達の桐生が公民館に忍び込むと、踊り場の所で女の幽霊に遭遇し、気絶してしまう。翌朝倒れているところを職員に見つけられ、すごく怒られてしまったという。
でも、そんなに厳しくしなくてもいい……と思わない?
桐生が図書館に行って、その時の新聞を見ると、載っていた顔写真は、あの夜の幽霊に似ていたらしい。
信じる?
あの幽霊は毎晩、現れている。疑うんなら行ってみなよ。なんだったら、今日これから行ってみる?
公民館のダストシュートのところでは、姿は見えないが、シクシク泣く声が聞こえるらしい。良夫の友達の桐生が、それを確かめるために四階のダストシュートのところへ行くと、泣き声とともに人影が現れた。人影はダストシュートを指差し、桐生に向かって何かを訴えているようであった。
どう判断する?
隣町の高校の理科室に、一体の骨格標本の模型があったという。特注で、百六十センチもある骨格だったらしいが……。
俺って身長、どれくらいあるように見える?
その骨格標本は、ある研究者のところにあった本物の人間の骸骨だったらしい。研究者は骸骨を大切にしていたが、ある日から骸骨の身体に肉がつきはじめる。骸骨は次第に人間の姿へと変わっていき、あとは頭を残すのみとなった。研究者は完全な人の姿になる瞬間を迎えたく、徹夜しようとしたが、いつの間にか眠ってしまい、起きると女の生首と血だらけの包丁が足元に落ちていた。
どうやら研究者が、意識のない時に、女を襲っては『調達』してきていたらしい。(話終了)
この話に出てくる空き地は、昔からあったわけではなく、空き地になる前には洋風の綺麗で大きな家が建っていたらしい。
洋風の家と和風の家、どっちが好き?
空き地の真ん中には大きくて深い穴があった。良夫の隣のクラスの森尾という男が、友達とその穴の中を降りていくと、奥の方でざんばら髪にガリガリの手足、びっしりとウロコの生えた体を持つ何かに追いかけられ、一人がそいつに食われてしまったという。(話終了)
ある日、家の住人であるミチルの中学校に母親がやって来て、「パパが、交通事故で亡くなったわ」と伝えてきた。母とミチルは、父の会社や警察からの電話を待つために家に帰ったが、いくら待っても連絡は全然来ない。ミチルは自分が悲しいのをガマンして、母親をなぐさめたいと考えた。
こんなときは、どうしてる?
ミチルの母は「電話で他の人と話したら、パパの死が決定的になりそうで……怖かったのよ」と泣きそうな顔でいった。
こういう心の動きって、理解できる?