山崎哲夫・第6話


シナリオパターン

ほとんど一本道の話で、最後の方の選択肢によってエンディングが変わる。

哲夫はジャングルの『ンバンバ族』に裁判にかけられた話をし始めた。

哲夫がは十九の頃、テレビで見た特番に触発され未開のジャングルへ伝説の恐竜を探しに行くことにした。ミステリー雑誌の編集部がスポンサーとなり、単身でジャングルのある国へ。伝説の恐竜が発見されたといわれている湖でキャンプをしながら観察をしていると、四日目くらいに、湖の向こうの岸の辺りで首の長い恐竜のような影が見えた。

哲夫はすぐにその影のある方へ向かったが、途中で何かに頭を殴られ気絶してしまう。気がつくと哲夫はンバンバ族に囲まれていた。

驚いた哲夫は叫んだが、んぎゃーっというつもりが、「んばーっ!!」といってしまい、ンバンバ族に連れて行かれてしまう。「ンバ」という言葉を叫ぶことは、決戦開始の合い言葉だったのだ。

哲夫はキリンの首のような形をした高い塔に連れて行かれた。哲夫が湖で見た恐竜のような影は、その塔だったのだ。塔の中には何重ものベールに包まれた場所があり、ンバンバ族の一人が中でお伺いを立てた。哲夫はその後、牢のようなところに押し込まれ、次の日、裁判にかけられた。

裁判の日、哲夫はわけがわからないまま両手を縛られ、またキリンの首のような塔に連れて行かれた。ベールで覆われた場所の前に、三つの道具が用意されており、ンバンバ族は嫌な笑いを向けて、まくしたて始めた。どうやら、三つの道具のうち、どれかを選べといっているらしい。

どうだい?もし、自分のような目にあっていたら、どれを選ぶと思う?

  1. ぐらぐら煮える大釜→[踊る哲夫]へ
  2. 長い刃物と台座→[ベールの中の石]へ
  3. 何かの血が入った器→哲夫はその血を飲まされる。
  4. どれも嫌→上記三択へ戻る

血を飲むのは清めの儀式だったらしい。ンバンバ族は、次は何がいいかという身振りをした。

  1. ぐらぐら煮える大釜→やっぱり刃物と台座を選ぶことにした。[ベールの中の石]へ
  2. 長い刃物と台座→[ベールの中の石]へ

踊る哲夫

ンバンバ族は大釜の中に野菜のようなものを放り込んだ。間違いなく釜ゆでだと思った哲夫は逃げる隙をうかがい、身をよじって踊ってみた。驚いたンバンバ族が立ちつくしている間に、哲夫はさりげなく出口まで進み逃げ出したが、ンバンバ族は怒り狂って追いかけ、手当たりしだいにヤリを投げてきた。やがて哲夫は崖まで追い詰められる。

それで自分は、賭けにでたんだよ!!

  1. 戦ったの?→また踊ってみたんだ![さらに踊る哲夫]へ
  2. また踊ったの?→二度も同じ手は通じなかった。[長老の首]へ

さらに踊る哲夫

哲夫が激しく踊りながら奇妙な行動をとり続けると、ンバンバ族は後ずさりした。その隙に哲夫はンバンバ族を突き飛ばして駆けだし、キャンプをしていた湖まで戻っていった。哲夫は予定より早くジャングルを去り、ミステリー雑誌にそのことをレポートにして出したが信じてはもらえなかった。記事を見ると、『ついに激写!!これが伝説の恐竜だ!!』という見出しで、あの塔の写真が載っていた。(七話目へ)

長老の首

ンバンバ族が再び哲夫を捕らえて塔に戻ると、大釜を放っておいたのが原因で、塔は燃えていた。ンバンバ族がひるんでいる隙に哲夫は一気に駆け出したが、慌てていたので方向を間違え、塔の中に逃げ込んでしまった。急いで逆戻りしようとすると、ンバンバ族が輪になって自分の方を見ていたので、哲夫は意を決して燃えさかる塔へ向かった。塔に入ると、ベールの中にいたンバンバ族の長がヤリを突き出してきたが、哲夫が避けるとバランスを崩して倒れ込んだ。その時、柱が崩れ落ち長の首を直撃した。長の首は柱に挟まれて切れ、ごろりと転がる。哲夫はその首を掴み、外へ出た。長の首を持つ哲夫に手出しする者はおらず、哲夫はそのままその場を去り、キャンプをしていた湖までたどり着いた。そして、ンバンバ族の神殿が崩れ落ちるのを見る。あの湖に恐竜の話題が出ることは、もうないだろう。(七話目へ)

ベールの中の石

長い刃物と台座を指さした哲夫は、ンバンバ族に掴まれて台座まで連れて行かれる。ンバンバ族が長い刃物を振り下ろすと、哲夫は間一髪で刃物を避け、手を縛っていたロープが切れるように体を動かした。体が自由になった哲夫は刃物を奪うと、建物の中央に吊されたベールに向かって走っていった。ベールの中にはンバンバ族の長がいるはずなので、そいつを人質にして逃げだそうと思ったのだ。しかしベールの中には誰もおらず、豪華な台座の上に奇妙な形をした石が置いてあるだけだった。しかしそれはンバンバ族にとって神像だったらしく、哲夫がその石を掴み、刃物を押し当てると、ンバンバ族はいきなりおろおろし始めた。哲夫は背中を見せないようにゆっくりベールの外に出て、キャンプをしていた湖まで戻っていった。そしてすぐさま帰り仕度を始め、予定より早く帰国した。

……はあはあ、怖い話だったろう?

  1. 怖がってあげる→一生懸命語ったかいがあったよ。(七話目へ)
  2. 鼻で笑う→あの石は哲夫が行くところに常についてくるようになったという。((七話目へ)

これまでに全員から石にまつわる話を聞いていると、さらに話が続く

何なら自分のポケットの中を見てみるかい?

  1. 見る→そうか、意外だなあ。
  2. 見ない→残念だな。これを見せれば、自分の話は完璧だったのに。(七話目へ)

ほら、触ってみるかい?

  1. 触りたい→生暖かい石。床に置くと、石が動いた。(※隠しシナリオへ)
  2. 絶対嫌→石をポケットに戻そうとすると、石が動いて落ちた。(※隠しシナリオへ)
  3. そんな石は壊そう→哲夫に台所へ連れて行かれ、首を切られる。(ゲームオーバー)

隠しシナリオへ

1話から5話までを石の話にして、[ベールの中の石]で「2.鼻で笑う」→「1.見る」→「1.触りたい」(「2.絶対嫌」)を選んでいくと、7話目で[隠しシナリオ・石の話]が出現する。

登場人物

ンバンバ族
『ンバ』は首を意味する言葉で、彼等は戦闘に勝つと敵の干し首を作って首にかける風習があった。

Last modified:2012.7.21.
42+αアキ